実写化。という言葉にネガティヴな印象を抱きがちなのは、その作品の根幹である原作のもつ絶対価値にべったり依存したものばかりが大量に生産されてしまった結果なのかもしれない。
わたしは映画をあまり観ないので偉そうなことを言わないつもりだ。知らないものは知らないのだから。でもちょっと言っちゃったどうしようごめんなさい。
先日、村上龍先生の訃報を知って、わたしは本棚を――あまり整頓されていない――もぞもぞ探って、文庫本を引っ張り出した。
それらを捲りながら、ふと、映画を観たことを思いだした。
そういえば、『限りなく透明に近いブルー』と『ラブ&ポップ』を映画で観たのはめちゃくちゃ憶えている。昔、TSUTAYAで借りて観た。たしか。たまたま行ったTSUTAYAで見かけて借りたのだ。映画化されてるとか知らないくらい、わたしは映画に疎かったし、そもそも原作である作品の外側の世界に目が向いていなかった、のはわたしの弱点である。どうしてみんなそんなになんでも知ってんの? といつも思う。
原作を読んで知っていたあとで観る映画は、当然ながら、「おおお」となるところもあれば「なんかちがう」となるところもある。『限りなく透明に近いブルー』はさいごリュウがいきなりグラウンド走り出して原作とぜんぜん違うなあとなったけどおもろかった。(2026/10/25追記:あらためてもっかい観てみたらグラウンドではなく道路を走り出してた。記憶違い。いずれにせよ余韻がすこし違う)
『ラブ&ポップ』は、…わたしにとってめちゃくちゃ印象的というか、うわうわうわ、となったシーンがいっこあって、むしろそのシーンしか憶えてないんだけど、書くのは憚られるのでやめます。
わたしは村上龍先生の『69』と『昭和歌謡大全集』、それから『フィジーの小人』と『長崎オランダ村』を延々繰り返し読んでる時期があって、とくに『69』『昭和歌謡大全集』はつねに持ち歩いたりしてて、あの世界にどっぷり浸っていた。
この2作品も映画化されているのだが、わたしはまだ観ていない。理由などない。原作は何度も読んでるし、それゆえに映画に興味が向かなかった。改めたい。
それで、これを機に『69』とか『昭和歌謡大全集』の映画を観てみようかなと思った。とりあえず日シリ終わってから(べつにどっちが勝ってもいいのだが)。どんな感想を抱くのかとても楽しみである。たぶん「おもしろかった!」ってなるんだろう。
そういえばパラニュークの『ファイト・クラブ』に関しては映画を先に観た。で、原作はべつに読まなくてもいいかあ、となった(イケメンに弱い)。でもパラニュークの作品では『サバイバー』と『インヴィジブル・モンスターズ』が好きなので、映画化したら観てみたい…いやインヴィジブル・モンスターズのほうはどうかな…ちょっと迷うな…。
2026/10/25追記:
とりあえず配信されている『昭和歌謡大全集』を観た。後悔している。ラストの方向性よ…。
